交通事故で車椅子を使うことになったら

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交通事故は誰にでも起こる可能性があります。交通事故での怪我は自分ではどうしようもないものですが、完治せずに車椅子生活を余儀なくされるような後遺症が残った場合には、それに対しても慰謝料などを請求することができます。

治療費や車椅子の代金なども請求することが可能ですので、そのことを知ってしっかり請求することが今後の生活を左右します。

交通事故で車椅子が使われる怪我

交通事故の怪我でよく車椅子が使われるケースとしてあげられるのが骨折です。足の骨が折れたりすると、歩くことなどがままならず車椅子や松葉杖などを使うことがよくあります。また、後遺症が残ることでも車椅子は使われます。

自分で歩くことが難しくなってしまう下半身麻痺などは車椅子が必要となります。麻痺は、脳や脊髄にダメージがあることで末梢神経に至る運動神経、筋肉障害などによって引き起こされます。麻痺にも様々なものがあり、左右のどちらか片方が麻痺する片麻痺、両方が麻痺する対麻痺、上半身と下半身の手足に麻痺が残る四肢麻痺、片方の腕か足に麻痺が残る単麻痺の4種類に分けられます。

片麻痺や四肢麻痺の場合、車椅子の操作が難しいケースもあり、その場合には電動式の車椅子を使うことも考えられます。骨折の場合は完治する可能性もありますが、高齢者や骨粗しょう症の場合は完治せずに寝たきりになってしまい、移動するときには車椅子を使用するということもあります。

それ以外にも、内臓が損傷することで寝たきりになってしまったり、脳に損傷を負ったときに高次脳機能障害が起きてリハビリしても回復しなければ車椅子生活になってしまうことは十分に考えられるのです。

車椅子が必要な後遺症の等級

交通事故で怪我を負って後遺障害が残ってしまった場合、治療して症状固定したのちに後遺障害認定を申請することになります。流れとしては、事故が起こったら負傷者を救護して警察に通報、事故状況の記録をつけて保険会社に連絡したら、被害者は治療を行なっていきます。

この治療のときに入院・通院した時の治療費も加害者側に請求できるため、診断書などをしっかり取っていきます。症状が固定したら後遺障害認定を申請し、損害額の計算を行なって加害者側の保険会社へ請求を行います。ここで示談交渉が行われますが、示談が成立すれば解決となり、示談が不成立となってしまうと裁判になります。

後遺障害には等級があり、認定基準が定められています。後遺障害の症状が重ければ重いほど数字は低くなっていき、車椅子が必要という場合には常に介護が要する1級または、随時介護を要する2級に認定される可能性があります。

各等級に対して内容が該当するかどうか調べてから等級認定されますが、自分の症状は内容に該当しないというケースでも各等級の後遺症に相当するものであれば、その等級に認定されます。認定された等級に応じて後遺症慰謝料の金額は異なります。

不明な点がある場合には、弁護士などの専門家に相談することをオススメします。

慰謝料の基準

後遺障害が残ってしまった場合には、三つの慰謝料の相場に照らし合わせて慰謝料を請求することができます。自賠責基準は自賠責保険会社によって支払われる、自賠法に基づいて支払われる慰謝料です。被害者が最低限の補償を受けるものですので、金額は低く設定されています。

任意保険基準は、任意保険会社による慰謝料の基準になります。

自賠責基準よりも高く支払われますが、任意保険会社は営利企業のため慰謝料は少なく支払いたいと考えています。そのため金額は少なくなる傾向がある上、交渉が難しくなってしまうケースもあります。弁護士基準は、裁判所や弁護士の基準によって支払われます。

慰謝料の中でも最も高い基準となっており、裁判の時に相手側と示談をするときに用いられます。ただし、自分で書類を集めて相手側と裁判で戦うというのは難しいです。そのため、高額な慰謝料をきちんと手に入れたいという場合には法律のプロである弁護士に依頼をして交渉してもらう、ということが自分の負担にならず、きちんと慰謝料をもらうための方法と言えます。

また、弁護士に依頼することによって慰謝料だけではなく、治療費や病院にかかるための交通費などもきちんと支払ってもらえます。

請求できるもの

交通事故で怪我を負った、後遺症が残ってしまったという場合には車椅子が必要になることもあります。そんなときに気になるのが、車椅子の代金は自分で支払うのかどうかだと思います。後遺症が残ってしまい、車椅子が必要になってしまったというときには、後遺症の内容や程度に照らし合わせて必要性が認められたときに、損害として認められるとされています。

そのため必要性が認められれば、車椅子代も加害者側の保険会社に対して請求することができます。ただし、車椅子といって一般的な手動の車椅子から、電動車椅子などの種類があります。種類によって値段は大きく異なりますが、必要以上に高額なものでなければ実費相当額を賠償できるようになっています。

裁判所の判例では、介助用の車椅子は1台50万円程度のものを賠償請求することがほとんどです。電動車椅子は便利だから欲しいと思っても、購入の必要性や価格の妥当性を証明する必要があり厳しく判断されます。

価格の妥当性とは、被害者の体の状態に合わせて、どんな素材や耐久性、機能性が必要なのかなどを考えて判断されます。また、日本のライフスタイルに合わせて室内用と屋外用の2台を請求するというケースもあり、これは認められることがよくあります。

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車椅子の耐久性と買い替え費用

車椅子は長く使っていると故障してしまいます。耐久年数は4〜5年程度とされており、交通事故の後遺症でずっと車椅子を使い続けなくてはならないという場合には、平均余命まで出費することになる買い替え費用も請求することができるようになっています。

高額なものでなければ全額補償されるようになっており、数年後に交換が必要なときにも将来購入費として請求できます。また、車椅子で生活するためには、家もバリアフリー化することも必要となってきます。被害者の後遺症の程度にもよりますが、介護が必要なほどの怪我であれば自宅をリフォームするときの費用も補償されることが多いとされており、軽度でも生活の不便さによっては必要性を認められます。